中国瓷房子博物館
Google Tripsでおすすめのスポットに出てきた中国瓷房子博物館。
まだ営業しているようなので、歩いて行ってみることにしました。
天津市内の建物は本当に西洋っぽくて、想像していたより洗練されている感じでした。
それでも、看板にある漢字と、歩道に放置された乗り捨て自転車と、適当な道路工事が「中国に来たんだなぁ」と実感させてくれました。
妖艶な雰囲気の羊肉屋さん。
道路は漢字表記だし、見えやすいところに表示されているので、街歩きはしたかったです。
信号の渡り方に若干戸惑いましたが、その話はまた後日。
辿り着いた中国瓷房子博物館はライトアップされていて、綺麗でした。
入場料を払って中に入って、とりあえず写真を撮っていました。
外から見ると「おー!」って感じだったけど、近くで見ると「別にそんな感銘するほどじゃないなぁ」と思いました。
一人で写真を撮ったり、建物の細部を凝視したりしていたら、一人で来ていたおじさんに「写真を撮ってくれ」と言われました。
快諾して、おじさんの指定したように写真を撮りました。
出来上がった写真を見せると、アングルが納得いかなかったらしく「ここで、こうやってスマホを持って撮ってくれ」と細かく指示されました。
おじさんが握った位置からスマホが動かないように注意しつつスマホを受け取り、撮影。
今回の出来栄えにおじさんは満足だったらしく「シェイシェイ!」と親指を立ててくれました。
良かった良かったと思って中に入って展示物を見ます。
「すごい昔のものなんだろうなぁ。けど陳列の仕方がぞんざいだなぁ。お賽銭丸出しだけど、これは盗まれないのかなぁ」なんて思いながら見ていたら、先ほどの写真おじさんが再登場しました。
中国語ですごい説明をしてくれます。
私は苦笑して”No Chinese”と答えるしかありませんでした。
するとおじさんは自分を指さし”China”と言い、次に私を指さしてきました。
きっと「あなたはどこ出身ですか?」ってことなんだろう、と思い”Japan”と答えました。
しかしおじさんは「知らないなぁ」とでも言うように肩をすくめます。
いや、ウソでしょ?隣にある、よくケンカしてる国じゃん!
空中に「日本」と漢字で書いたら、やっと”OK! OK!”と言い、手で丸を作りました。きっと日の丸のことなんだろうなぁと思ってうなずきました。
おじさんは身振り手振りで「2階!2階!」と言ってきます。
2階にバルコニーがあるのは知っていたので、きっと「そこからの眺めが良いんだよ!」とオススメしてくれているんだろうと思い、おじさんと2階に上りました。
バルコニーからの眺めも「まぁ茶器でここまで作る忍耐はすごいけど、景観としては特にツボじゃないなぁ」って感じでした。
そしてひしひしと感じるおじさんからの視線。
そう、おじさんは私に記念撮影をしてほしかったみたいなのです。
私も暇なので「撮ろうか?」と申し出ると「待ってました!」とばかりにスマホを構えるおじさん。
さっきと同じ要領でスマホを受け取り、撮影。
アングルを変えて、撮影。
おじさんの位置を変えて、撮影。
計20枚くらいは撮ったでしょうか。
完全に「おじさんのお抱えカメラマン」でした。
「わたしゃ疲れたよ…」と思ったので、隙を見て逃げました。
私は各国で変なおじさんに親切にして頂くことが多いのですが、大体の人は好意100%ですが中には勘違いジジイもいます。
そして何かは分からないけど、私の第六感が「このおじさんはヤバイ」と言っていたのです。
逃げるように4階までの展示物を駆け足で見て中国瓷房子博物館を後にしました。
ということで私にとって中国瓷房子博物館は「おじさんの写真をひたすら撮った場所」という印象しか残らなかったのであります。