万感迫る天安門
雍和宮も良かったけれど、北京のハイライトは天安門広場でした。
天壇から地下鉄に乗って天安門東駅で下車。
まずはセキュリティーを通ります。
国内観光客であろう中国人男性が、不安そうに「こっちで良いのかな?」って感じで私を見ながらセキュリティに進みます。
係員に中国語で話しかけられ、”passport?”と聞くも、中国語で返事をされ「??」となる私。
係員の女性が「この人あなたの連れ?」みたいなことを先ほどの中国人男性に聞いています。
さっきまではこっちの様子を伺いながらセキュリティに一緒に来たのに、彼は「知り合いじゃないよ!」というような事を言ってさっさと自分だけ通過してしまいました。
この薄情者め!!
「どうせパスポート見せれば良いんでしょ!」とカバンをごそごそしていたら「もうあんたは良い」とでも言うように「行け」というジェスチャーをされました。
荷物をX線にかけようとしても「もう良いから」と完全スルーでした。
もし私が外国人観光客を装った民主主義推進派テロリストだったら、彼女は粛清されるのだろうかと思うと、なんだか「うーん」となりました。
まずは大きな道路を隔てて天安門を見ます。
北京は大都市の割に外国人観光客があまりおらず、国内観光客が多い印象でしたが天安門もまたしかり。
しばし柵に寄っかかりながら、ライトアップされた天安門を眺めました。
平成が終わろうとしている今、平成元年生まれの私は色々なことに思いを寄せながら見ました。
中国人は今の共産主義に満足しているのか?日本は本当に民主主義国家なのか?私の周りにいる人々は、天安門事件を知っているのか?などなど。
「万歳(多分)」と書かれた看板を見て、しばしばぼーっとしました。
そのあとは地下路を通ってさらに近い場所で天安門を見ました。
地下路でやっと白人観光客を見つけました。
ちなみに天安門へ近づく地下路やセキュリティーへの案内板は全て漢字で書かれていて、日本人なら問題はないけど「よくこれでオリンピックやったな!」と変に感動してしまいました。
アメリカに留学していた私にとって、毛沢東はもはやギャグなので、普段はやらない自撮りまでしました。
やっぱりここでも楽しそうに観光している中国人と厳戒態勢で警備する国家警察を見て、複雑な胸中になりました。
色々と考えながら、ホテルへトボトボ歩いて帰りました。